~「うっかり」では済まされない道路交通法の重み~
■ はじめに
私は先日、スピード違反により免許停止処分(いわゆる一発免停)を受けることとなりました。違反の内容は、法定速度を50km/h以上超過しての走行。結果として、重大な交通違反者として警察の出頭要請を受け、事情聴取の上で正式な処分となりました。
自分の運転を振り返り、「なぜそんな速度を出してしまったのか」と自問しながら、改めて運転者の責任の重さを痛感しています。本記事では、私の体験を通じて、スピード違反がもたらす影響と道路交通法上の規定、そして多くの方に知っていただきたい安全運転の意識と注意点についてお伝えします。
■ 違反の経緯と当時の自分の行動
違反の検挙は3月初旬。警察から出頭を求められたのは約1か月後の4月中旬でした。通知を見たとき、「どうせ20km/h超過くらいだろう」と軽く考えていた自分がいました。
しかし、出頭時に伝えられたのは50km/h以上の速度超過。一発免停となる重大な違反です。警察官から「なぜそんなにスピードを出したのか」と問われたものの、1か月以上前の状況をすぐに思い出すこともできず、オービス(自動速度取締装置)が光った記憶すらありませんでした。
その場では、「ブレーキ性能の確認をしていたのでは?」という供述に落ち着きましたが、後日家族との会話の中で、実は病院へ向かい、その後のリモート会議に間に合うよう焦って帰宅していた日だったことを思い出しました。急ぎの予定があり、無意識のうちにスピードを出していたのです。
■ 法的解釈:スピード違反と処罰内容
道路交通法第22条、第118条において、速度の遵守義務は明確に定められており、これに違反した場合には以下のような罰則が科されます。
◉ 一般道路でのスピード違反の処罰(50km/h以上超過)
- 行政処分:即時免許停止(※最大で90日間)
- 刑事処分:6か月以下の懲役または10万円以下の罰金
- 違反点数:12点(一発で免停対象)
このような重大違反は「うっかり」では済まされず、交通違反者講習の受講も強制されることが一般的です。
■ 気づかされた「漫然運転」と「危険な習慣」
この出来事を通して気づかされたのは、**日常の中に潜む“漫然運転”**の恐ろしさでした。自分では意識していなかったとはいえ、結果として重大な違反を犯してしまったことに変わりはありません。
また、ブレーキの性能確認といった個人的な目的での急加速が、いかに危険な行為であるかも理解しました。公道はあくまで「すべての人の安全のための場所」であり、実験場ではありません。
■ 誰にでも起こり得る「見えない焦り」
今回、私の中にあったのは「焦り」でした。仕事の会議、家庭の用事、体調の問題など、人は様々な理由で「急ぐ」ことがあります。しかし、その焦りが命取りになるのが運転という行為です。
オービスが光っても気付かないほど無意識に速度を出していた――これは、スピード感覚の麻痺と、運転に対する集中力の欠如を如実に示していました。
■ 運転者としての責任とこれからの行動
免許センターでの事情聴取では、自分の行為を深く反省し、「二度と同じ過ちを繰り返さない」と誓いました。
今後は、以下を徹底します:
- 法定速度の厳守
- 漫然運転の排除(集中力の維持)
- 防衛運転(周囲への配慮)
- 自分の運転習慣の見直しと改善
■ 最後に:他者への非難ではなく、共有と自戒を
私のようなスピード違反者に対して、厳しい言葉を投げたくなる方もいるかもしれません。しかし、私は**「叩く」のではなく「伝える」ことの方が大切**だと考えます。
ネット上で違反者をさらし上げても、意識は変わりません。むしろ、実体験を通じて、どんな経緯で違反に至ったのか、どんな後悔があるのかを共有することが、次の事故防止や意識改革につながると信じています。
■ 読者の皆さまへ
「自分は大丈夫」「少しくらいなら」は、最も危険な思い込みです。どんな理由があれ、道路交通法を軽視すれば、それは事故の原因にも、取り返しのつかない悲劇にもつながります。
この記事が、少しでもあなたの安全運転意識に火を灯せたなら幸いです。
【参考リンク】
- 道路交通法(e-Gov): https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=335AC0000000105
- 警視庁:スピード違反の罰則について: https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/